設立趣意書

 2013年10月25日に国会に法案提出され、同年12月6日に成立した特定秘密保護法について、わたしたち国際協力NGOは、法律の内容上の欠陥と国会審議のあり方を問題視してきました。その意志を示すため、日本全国で活動する複数の国際協力NGOのネットワーク組織(ネットワークNGO)は、2013年11月13日に法案の廃案を求める要請書を、同年12月9日には法律の成立に抗議する声明を連名で発表しました。
 わたしたちは、特定秘密保護法によって、政府の活動に関わる重要な情報が秘匿され、市民の知る権利が奪われること、法律そのものの存在が市民社会の活動を萎縮させること、その結果、市民社会の健全な発展が阻害されることを深く懸念しています。とりわけ、国際協力NGOにとって、その国際的な活動の性格上、外交、防衛、テロに関する情報を適切に取得できることが、安全かつ効果的な活動にとって極めて重要です。また、国際協力NGOには、政府開発援助(ODA)や人権、平和にかかわる政府の活動を監視し、政府の行為によって人々の生命の安全と人間としての尊厳がそこなわれることがないようにする役割もあります。こうした、国際協力NGOのミッションや存在意義に関わる活動において、特定秘密保護法の存在は、大きな憂慮をもたらすものとなっています。
 これらの問題点を踏まえ、わたしたちは広く市民社会組織として、また国際協力NGOとして、施行・運用の段階へと進む特定秘密保護法に対応するため、国際協力NGOが相互に協力する仕組みとして、「秘密保護法NGOアクションネットワーク」を結成します。    

 本ネットワークは、特定秘密保護法が市民とNGOに与える影響に歯止めをかけるために、必要な活動を行います。加えて、この法律によってNGOがどのような影響をうけるかを学習し、情報を交換し、本来の活動に支障をきたすことがないように備えます。また、NGOがこの法律によって活動を阻害された際には、協力して阻害要因が排除されるよう努めます。これらの活動を通じて、特定秘密保護法の問題性が広く社会に提起されることをめざします。
 これらの活動が効果的に行われるために、本ネットワークでは、構成団体であるネットワークNGOに加盟する個別のNGOや、ネットワークNGOに加盟しないNGOなどに対して関心や意識喚起を促すとともに、国際協力NGOとさまざまな分野の市民社会組織との連携のハブ、オーガナイザーとしての役割を果たします。     

 本ネットワークは「秘密保護法NGOアクションネットワーク」と称します。英語名は「Japan NGO Action Network on the Secrecy Law」、略称は「NANSL」と称します。

 本ネットワークは、国際協力に関わるNGOのネットワーク組織(ネットワークNGO)を「構成団体」として組織されます。また、本ネットワークの趣意に賛同し、本ネットワークへの連名を希望する個別のNGOのために「賛同団体」(団体名の公表・非公表を選択できる)の制度を設けます。
 本ネットワークの代表者は「共同代表」とし、各構成団体の代表者をあてます。また、各構成団体から選ばれた「世話人」を置き、各世話人が協力して本ネットワークの活動を統括します。本ネットワークの事務局連絡先は「名古屋NGOセンター」に置き、事務局業務は活動内容に応じ構成団体で分担して担います。     

1.法律の施行準備・施行・運用に対する監視・提言・抗議活動
2.NGOの対応力強化のための情報収集、情報共有、学習活動
3.NGOが被害を被った際の対応活動
4.他分野の市民社会組織との連携活動
    

 本ネットワークは、国際協力NGOのネットワーク組織(ネットワークNGO)によって構成されますが、環境分野や人権分野など、本ネットワークと同様の目的を有する他分野の市民社会組織(NPO,CSO)と連携して活動することをめざします。     

  本ネットワークは、当面の活動期間を「2015年」までとし、その期間を2期に分けて活動の重点を定めます。2016年以降の活動については、同時期における特定秘密保護法をめぐる情勢を検討・協議の上、決定します。
1.法律施行までの期間(2014年4月~2014年末) 主に上記「1」「2」の活動
2.法律施行後の期間(2015年1月?2015年末) 主に「3」の活動
(2014年4月1日 記)

 2015年12月の法律の完全施行を迎え、運用監視の重要性が高まっていること、安保法制との関係も憂慮すべき点が多いことから、上記「第1期」(2014年4月?2015年12月)に引き続き、「第2期」(2016年1月?2018年3月)の活動を続けることとし、「1」「2」「3」の活動を継続しつつ、NGO非戦ネットとの相互賛同など「4」にも力を入れます。
(2016年1月1日 追記)

以 上


秘密保護法NGOアクションネットワーク
北海道NGOネットワーク協議会 認定NPO法人IVY(アイビー)
(特活)国際協力NGOセンター (特活)横浜NGO連絡会
(特活)名古屋NGOセンター (特活)関西NGO協議会
広島NGOネットワーク (特活)NGO福岡ネットワーク
(8構成団体:2016年1月1日現在)

【事務局連絡先】
(特活)名古屋NGOセンター
〒460-0004 名古屋市中区新栄町2丁目3番地 YWCAビル7階
TEL&FAX:052-228-8109  E-mail:info@nangoc.org