秘密保護法FAQ  秘密保護法対策弁護団監修

[FAQ-004]

【Q】「適性評価制度」とは何でしょうか。秘密の取扱予定者が「特定有害活動」や「テロリズム」と関わっているかどうかを人事評価の対象とするとのことですが、どういう人が調査対象になるのでしょうか。


【A】秘密保護法の「テロ」等との関わりを理由とした規制は、適性評価制度に一番大きく表れています。適性評価制度は、特定秘密を取り扱う可能性のある者に対して身辺調査を行い、調査の結果「適性あり」と判断された者にだけ特定秘密を取り扱わせるようにする、というものです。「適性なし」との判断を受けると、特定秘密を取り扱えないことから、配転または不採用とされ、その人が特定秘密に当たる情報にアクセスできないようにする人事が行われます。この身辺調査の調査対象事項の一つに「特定有害活動との関わり」「テロリズムとの関わり」が挙げられています。
 調査対象になるのは、秘密取扱予定者、つまり特定秘密を取り扱う予定のある者です。NGOが特定秘密を取り扱う可能性が全くないとはいえませんが、特定秘密を取り扱うのは、基本的には警察官や自衛官などの公務員や、民間企業とりわけ軍需産業の従業員達です。
 軍需産業といっても、今やいわゆる重工業の分野だけではありません。「武器輸出」が「防衛装備品移転」という用語に言い換えられていますが、軍事に必要な「装備品」はいわゆる武器(銃器、弾薬、戦車、軍艦等)だけではありません。武器輸出3原則が撤廃された直後に行われた2014年6月の武器国際展示会に出展した日本企業13社の中には、顔認証システムや気象レーダーを扱う大手電機メーカーもありました。さらに、医療や輸送、土木建設や通信など戦時において「後方支援」を担わされる事業者も、防衛に関する特定秘密を扱う可能性があります。
 なお、秘密取扱予定者の家族(事実婚を含む配偶者、父母、子、兄弟姉妹、配偶者の父母や子)や同居人についても、氏名や生年月日や国籍等を調べることとなっています。家族等を通して外国から情報漏えいの働きかけがあり得るかを調査するというわけです。そのため、自分自身が特定秘密を取り扱う仕事をしていなくても、自分の家族等が特定秘密を取り扱う業務に就こうとしている場合には、氏名や国籍等を調査されることになります。